口腔がん・内科疾患との医療連携

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口腔がん・内科疾患との医療連携

口腔粘膜における疾患

お口の粘膜にある症状が気になる方へ

唇や歯ぐき、頬の内側や舌などには、発疹や腫瘍、水疱などができることがあります。原因は、アレルギー症状やウイルス感染、患者さんご自身の免疫力の低下など、様々な要因が挙げられます。当院では、歯のみならず、こうしたお口の粘膜周辺の症状でお困りの方に向けた診療を行っております。症状が長引くなど、お困りなことがございましたら、一度当院を受診ください。

口腔乾燥症(ドライマウス)と歯科治療

口腔乾燥症(ドライマウス)とは

口腔乾燥症(ドライマウス)とは、主に唾液の分泌量が少なくなり、お口の中が乾燥状態になることです。

口やのどが渇く、口がねばねばするなどの症状や、お口の中の疼痛、味覚異常を覚える、といったものが一般的ですが、人によっては粘膜に膜が張った感じがする、ざらざらした感じがする、などといった症状があります。

お口が乾燥すると口腔内に細菌が繁殖しやすくなるため、むし歯や歯周病になる可能性が高まりますし、口臭の原因にもなります。

口腔乾燥症(ドライマウス)の原因

口腔乾燥症(ドライマウス)となる原因は様々ございます。

  • 薬剤の副作用
  • 糖尿病や腎臓疾患
  • 精神的ストレス
  • 筋力の低下
  • 口呼吸
  • 加齢

複数の原因が重なっていることもありますので、まずは患者さんの状況をしっかりとお聞かせいただきながら、原因を探ってまいります。

口腔乾燥症(ドライマウス)と服薬の関係

口腔乾燥症(ドライマウス)の原因の中で、最も多いのが薬剤の副作用、といわれています。副作用によりドライマウスを生じる薬剤としては、降圧剤、利尿剤、抗ヒスタミン剤、抗うつ剤、抗不安剤、鎮痛剤がよく知られています。降圧剤や利尿剤は体内の水分を減少させるため、結果として唾液分泌の低下を生じさせます。また、抗うつ剤や抗不安剤は、神経とその受容体に作用して唾液分泌を抑制します。

口腔乾燥症(ドライマウス)が薬の服用によるものである場合は、唾液線自体は機能しておりますので、薬の種類を変えたり減量する、といった対応によって改善することがあります。当院では主治医(内科等)と相談する場合があります。

口腔乾燥症(ドライマウス)と糖尿病

通常の脱水症状によるのどの渇きであれば、給水をすることで解決ができます。しかしながら、糖尿病が原因でお口が乾燥する場合がございます。尿の中に糖が含まれていると浸透圧が高くなり、水分を尿管へ引っ張る力が強まります。結果として尿の量が多くなり、体が脱水傾向になるため、お口やのどが乾燥症状が出やすくなるのです。

糖尿病の疑いがある方は、隣接する広瀬内科クリニックで検査・診断が受けられます。また、糖尿病治療中の方は、服用している薬によっては治療に影響が出ることがありますので、薬剤名をお聞かせください。糖尿病をお持ちの方は免疫力が低下しますので歯周病になりやすく、また進行しやすい状態です。定期検診を徹底して、歯周病を悪化させないよう、お口の管理を行っていきましょう。

口腔乾燥症(ドライマウス)と口腔がん

口腔がんや咽頭・喉頭がんの治療においては、放射線治療がよく行われます。放射線が照射される範囲に、唾液腺が含まれることがございます。放射線治療はがん細胞の破壊に効果的ですが、同時に唾液腺組織の機能を破壊してしまうことがあるのです。

口腔乾燥症(ドライマウス)の治療

口腔乾燥症(ドライマウス)と一口にいっても、その原因は様々です。当院では患者さんからしっかりとヒアリングを行った上で診断し、症状に合わせて適切な治療を行ってまいります。

  • 乾燥した粘膜保護のために、保湿剤を処方する
  • 唾液分泌促進薬や、場合により麦門冬湯・白虎加人参湯などの漢方薬を処方する
  • ガム等を噛む、唾液腺刺激療法を実施する
  • 唾液腺マッサージや筋機能療法を行う

また口腔清掃、虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作製や調整などといった歯科治療としての基本的な処置を行い、ドライマウスの2次的な要因を予防します。

口内炎と歯科治療

口内炎の種類と症状

口内炎ができると、「野菜が足りていないのね」「睡眠不足なんじゃない」といった声がよく上がりますが、口内炎にもいくつかの種類があり、原因もそれぞれ異なります。

●アフタ性口内炎

真ん中が白っぽく、縁が赤くなっている口内炎です。上記のように皆様が一般的に話題に出す口内炎がこれに当たります。ストレスや生活習慣の乱れなどが原因で発生する、最も一般的な口内炎です。

●ウイルス性口内炎

ヘルペスウイルスやカンジタ菌による口内炎です。小さな水ぶくれが複数できたり、口全体に広がるのが特徴です。他の口内炎に比べて痛みが強く、発熱や倦怠感を伴います。カンジタ菌は口の中の常在菌ですが、免疫力が低下した際に発症します。

●カタル性口内炎

入れ歯や治療した歯の修復物・歯並びの影響など、外的な刺激で粘膜が傷つき、細菌感染が起きて炎症となった口内炎です。放っておくと何度も繰り返し起きてしまいますが、原因を特定して治療することで改善いたします。

口内炎の診察と治療

口内炎は通常一週間から10日程度で自然治癒します。

しかし、口内炎が2週間以上治らない場合や、口内炎の痛みがひどい場合、症状が繰り返し起きる際は、当院のように口腔外科に携わる歯科医院や、病院を受診してください。入れ歯や被せ物、歯並び等が原因であるカタル性口内炎の場合は、適切な歯科治療により改善ができます。

その他の口内炎につきまして、医科や歯科を受診した際は基本的に塗布薬や飲み薬などの治療であることが多いですが、当院に来院いただいた際は、その口内炎が悪性である可能性がないか、を診察いたします。

場合によっては舌がん・頬粘膜がん・口腔底がん・硬口蓋がん・口唇がんといった、いわゆる口腔がんの可能性が考えられるためです。

口内炎と口腔がんとの違い

初期の口腔がんは硬いしこりや表面がザラザラするなどの特徴がありますが、見た目が一般的なアフタ性口内炎と似ており、その違いにご自身で気づくことは難しい病気です。初期段階では痛みなどがあまりないという特徴もあります。痛みがないために「大したことはないだろう」と思って放置をしてしまうと、それが結果として、がんの診断を遅らせてしまうことがあるのです。

口内炎や口腔がんが気になる方へ

がんは、早期発見・早期治療が重要な病気です。

口腔がんが進行してしまった場合、首のリンパ節など違う箇所へ転移し、治療対象の範囲が広がってしまう可能性がありますので、早く発見することが治療への何よりの近道です。ご自身での判断が難しい病気ですので、粘膜のできものや口内炎が気になる方や、「気になっているけれど大病院を受診するのは敷居が高い」と感じられる方は、まず当院へいらしてください。日本口腔外科学会の専門医である院長がお口の状態を確認し、状態に合わせた治療を行ってまいります。

症状が改善しなかったり、疾患にがんの疑いが見られる場合は、東京科学大学・埼玉医科大学等を紹介し、精密診断を受けていただくことができます。

がん治療と口腔ケア

当院では、専門病院と連携を取り、がん治療中の方に向けた口腔ケアを行っております。

  • 症状の緩和
    口内の乾燥や粘膜のただれ、感染による口腔内の不快感や痛みを和らげられます。
  • 食事や会話のサポート
    不快感や痛みが和らぐことで、経口摂取や会話を助けることができ、患者さんの生活を快適にするためのサポートを行えます。
  • 感染予防
    がんの治療中は免疫が落ちているため、体調管理には十分気を配る必要があります。口腔ケアを行うことで、口内の出血の緩和や感染予防に役立つと共に、細菌による誤嚥性肺炎の発生率を抑えることができます。